池谷 寅一 (いけがや とらかず) 1902年~1983年
函館洋画壇の黎明期を支えた風景画家。函館の街をこよなく愛し、函館の四季折々の景色をかきとめた池谷寅一。
亀田郡尻岸内町に生まれる。父の仕事の都合により岩手県に移るが、14歳で函館に戻る。函館貯蓄銀行に見習いで勤めた後、18歳で鉄道職員となる。
大正10年、赤光社に創立会員として参加、大正14年には、内山精一らとともに北海道美術協会の結成に参加する。戦後は、全道美術協会の結成に参加、創立会員となるほか、昭和21年には一水会会員となり、両会に出品を続ける。
函館、道南の風景を描き続け、平明な描写のなかにも澄んだ光を感じさせる作品を数多く残した。
昭和47年、函館市文化嘗を受賞。現在作品は北海道立函館美術館で見ることができる。