ジョン・ミルン 1850年~1913年
函館、北海道をフィールドに自然科学の調査、研究を行ったお雇い外国人。
イギリスの鉱山技師で地震学者のミルンはリバプールで生まれた。
ロンドンのキングス・カレッジおよび王立鉱山学校に学び、明治9年工部省工学寮教師に招かれて来日した。
10年函館で研究調査し「渡島の火山を訪れて」と題した報告論文をアジア協会誌に発表。翌11年にはモース、ブラキストンらと函館の貝塚を発掘している。
19年、東京帝国大学の設置とともに工科大学で、鉱山学・地質学を担当。13年、日本地震学会を創設、翌年の5月、ブラキストンの紹介で知り合った願乗寺(西本願寺函館別院)の住職堀川乗経の長女トネと結婚した。
人類学・考古学にも造詣があり、函館、小樽で採集した石器時代遺物の考察をアジア協会誌に発表、シーボルトの唱えた日本石器時代人アイヌ説を支持した。
28年6月、トネ夫人と共に帰国し、南イングランドのワイト島シャイドに居を構え研究を続けた。