函館市文化・スポーツ振興財団

ニコライ大主教  1836年~1912年

幕末・明治の日本にはじめてギリンア正教会を布教したロシアのニコライ大主教。

ニコライ大主教

大主教ニコライは俗名をイワン・ドミートリエヴィチ・カサートキンといい、1836年8月1日、スモレンスク県ベリョーザ村で生まれた。

教育は初等神学校とスモレンスク神学校で受けた。1860年、ペテルブルグ神学大学の学生であったカサートキンは、宗務庁が公示した在函館ロシア領事館付き司祭の職に、宣教の目的をもって、就いた。ニコライは1860年6月30日修道司祭に叙せられ、直ちに日本へ向った。

函館には1861年(文久元年)に到着した。この時、箱館・元町に日本で最初のギリシャ正教会が誕生した。ニコライはここで8年間、日本の古典から儒書、仏典、そして日本語を研究した。

もしもこれらの研究がなかったならば、宣教の事業をこれほど能率的におしすすめることは決してできなかっただろう、と語っていたという。ギリシャ正教会の宣教は箱館から始まった。

函館ゆかりの人物伝